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映画『宝島』 妻夫木聡 広瀬すず 窪田正孝 永山瑛太 25.9.19

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INTRODUCTION

ある夜、一人の英雄が消えた。
アメリカ統治下の沖縄で、
自由を求め駆け抜けた若者たちの
友情と葛藤を描く感動超大作。

戦後沖縄を舞台に、史実に記されてこなかった真実を描き切った真藤順丈による傑作小説『宝島』。審査委員から満場一致で選ばれた第160回直木賞をはじめ、第9回山田風太郎賞、第5回沖縄書店大賞を受賞し栄えある三冠に輝いた本作を、東映とソニー・ピクチャーズによる共同配給のもと実写映画化。

監督を務めるのは、時代劇からアクション、SF、ドラマ、ミステリーやファンタジーまで、常に新たな挑戦をし続ける大友啓史。(「龍馬伝」『るろうに剣心』シリーズ『レジェンド&バタフライ』)。主演には妻夫木聡を迎え、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太ら日本映画界を牽引する豪華俳優陣が集結。日本に見捨てられ、アメリカに支配された島、沖縄。全てが失われ、混沌とした時代を全力で駆け抜けた“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちの姿を、圧倒的熱量と壮大なスケールで描く、サスペンス感動超大作が誕生!

2019年に原作権を取得してから、6年の歳月を経て遂に公開となる本作。当初開発は順調に進み2021年にクランクイン予定だったが、度重なるコロナ禍に二度の撮影延期を経て実際にクランクイン出来たのは2024年2月。スタッフ・キャスト全員が「どうしても今の時代に届けたい」という強い情熱を持ち進んできたからこそ実現した奇跡のプロジェクトがついに公開。

沖縄戦や、本土復帰後を描いた沖縄に関連する映画は過去にも多く製作されてきたが、本作は名匠・大友監督のもと<沖縄がアメリカだった時代>を真正面から描き切るかつてない“本気作”。実際に起きた事件を背景に進行する物語に、当時の状況を徹底的に調べ尽くし、リアルな沖縄を再現。クライマックスのシーンでは、延べ2,000人を超えるエキストラが投入され、その群衆一人一人にまで演出を加えていく大友監督により、当時の息遣いまで再現されたリアルな感情の爆発シーンなど、想像を遥かに超えたインパクトで描かれる。

東映とソニー・ピクチャーズによる共同配給のもと、ハリウッドに拠点を置くLUKA Productions Internationalも製作に参加して日米共同製作で挑む、今までの常識を覆す、革新的なエンターテイメント超大作。

STORY

英雄はなぜ消えたのか?
幼馴染3人が20年後にたどり着いた
真実とはー。

1952年、沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える“戦果アギヤー”と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の3人。そして、彼らの英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは“予定外の戦果”を手に入れ、突然消息を絶つ…。残された3人は、「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがてグスクは刑事に、ヤマコは教師に、そしてレイはヤクザになり、オンの影を追いながらそれぞれの道を歩み始める。しかし、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境では何も思い通りにならない現実に、やり場のない怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。
やがて、オンが基地から持ち出した“何か”を追い、米軍も動き出す――。
消えた英雄が手にした“予定外の戦果”とは何だったのか?そして、20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とは――。

CHARACTER

相関図相関図

DIRECTOR

監督・脚本:大友啓史

DIRECTOR/SCREENPLAY KEISHI OTOMO

1966年、岩手県生まれ。1990年にNHKに入局し、連続テレビ小説「ちゅらさん」シリーズ(01~04)、「ハゲタカ」(07)、「白洲次郎」(09)、NHK大河ドラマ「龍馬伝」(10)などを演出。イタリア賞はじめ国内外の賞を多数受賞する。2009年、『ハゲタカ』で映画監督デビュー。2011年に独立し、『るろうに剣心』(12)、『プラチナデータ』(13)、『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』(14)、『秘密 THE TOP SECRET』『ミュージアム』(16)、『3月のライオン』2部作(17)、『億男』(18)、『影裏』(20)など話題作・ヒット作を次々と世に送り出す。『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』(21)では、2部作合わせて70億円、シリーズ累計200億円に迫る大ヒット。東映創立70周年記念作品の『レジェンド&バタフライ』(23)は、20億円を超える興行収入を記録。

ORIGINAL

ORIGINAL

真藤順丈『宝島』
(講談社文庫)

第160回直木賞受賞

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コメント

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妻夫木 聡 [グスク]

SATOSHI TSUMABUKI AS GUSUKU

オンの親友、ヤマコとレイの幼なじみ。消息を絶ったオンを探すために刑事となる。

1980年12月13日、福岡県出身。1998年にドラマ「すばらしい日々」で俳優デビュー、同年公開の映画『なぞの転校生』で映画初出演を果たす。映画『ウォーターボーイズ』(01)で注目を集め、第25回日本アカデミー賞新人俳優賞と優秀主演男優賞の2部門を受賞。以降、『ジョゼと虎と魚たち』(03)で演技派俳優としての地位を確立し、NHK大河ドラマ「天地人」(09)では主演を務めた。『悪人』(10)で第34回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞、『怒り』(16)で第40回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。近年も精力的に活動を続け、『ある男』(22)で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。2024年には『本心』に出演し、AIと人間の境界を描く難解なテーマに挑んで話題となった。

広瀬すず [ヤマコ]

SUZU HIROSE AS YAMAKO

オンの恋人、グスクとレイの幼なじみ。小学校の先生になり、最愛の人の帰りを待ちつづける。

1998年6月19日、静岡県出身。2012年に「Seventeen」専属モデルとして芸能界入りし、2013年のドラマ「幽かな彼女」で女優デビュー。映画『海街diary』(15)で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、一躍注目の若手に。以降、『ちはやふる』シリーズ(16〜)、『怒り』(16)、『一度死んでみた』(20)など多彩な役を演じる。NHK朝ドラ「なつぞら」(19)でヒロインに抜擢され、国民的人気を確立。近年も活躍は目覚ましく、映画『流浪の月』(22)では難しい過去を抱える女性役で高評価を得る。『水は海に向かって流れる』(23)では等身大の大人の女性を演じ、女優としての成熟を見せた。2025年は、映画『ゆきてかへらぬ』『片思い世界』『遠い山なみの光』が立て続けに公開となる。

窪田正孝 [レイ]

MASATAKA KUBOTA AS REI

オンの弟、グスクとヤマコの幼なじみ。ヤクザとなり、刑事のグスクと距離を置きながら独自にオンを探す。

1988年8月6日、神奈川県出身。2006年にドラマ「チェケラッチョ!! in TOKYO」で主演デビューを果たし、同年の映画『ユモレスク 逆さまの蝶』で映画デビュー。その後、『ガチバン』シリーズや『東京喰種 トーキョーグール』シリーズなどで注目を集める。映画『ふがいない僕は空を見た』(12)で第34回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞と第27回高崎映画祭最優秀助演男優賞を受賞。三池崇史監督の『初恋』(20)が第72回カンヌ国際映画祭監督週間に選出され、国際的な評価を得る。映画『ある男』(22)では第46回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。映画『愛にイナズマ』『スイート・マイホーム』(23)、『ラストマイル』『Cloud クラウド』(24)でも存在感を発揮、2025年は『悪い夏』に出演。

永山瑛太 [オン]

EITA NAGAYAMA AS ON

グスク、ヤマコ、レイの3人が慕うコザの英雄。ある夜、嘉手納基地に忍び込むが、その後行方が分からなくなる。

1982年12月13日、東京都出身。2001年にドラマ「さよなら、小津先生」で俳優デビュー、翌年に映画『青い春』(02)で映画デビューを飾る。その後、『サマータイムマシン・ブルース』(05)で映画初主演を果たし、『アヒルと鴨のコインロッカー』(07)では第22回高崎映画祭最優秀主演男優賞を受賞。『ディア・ドクター』(09)で第33回日本アカデミー賞優秀助演男優賞など複数の賞に輝いた。ほか主な映画出演作は『嫌われ松子の一生』(06)、『余命1ヶ月の花嫁』(09)、『64 ロクヨン』(16)、『ミックス。』(17)、『福田村事件』『怪物』(23)など。近年は、短編映画で自身初の監督を務め、また写真家として展覧会を開催、俳優に留まらず多才なアーティストとして活躍の場を拡げている。

塚󠄁本晋也 [徳尚]

SHINYA TSUKAMOTO AS TOKUSHO

グスクたちを見守るコザ署の刑事

1960年1月1日、東京都出身。映画監督として、1989年の『鉄男』で世界的注目を集め、ローマ国際ファンタスティック映画祭グランプリを受賞。主な監督作は『TOKYO FIST』(95)、『バレット・バレエ』(98)、『六月の蛇』(03)、『ヴィタール』(04)、『KOTOKO』(12)など。『野火』(15)、『斬、』(18)、『ほかげ』(23)では戦争と人間の本質に迫る。俳優としても多くの作品に出演する。

中村 蒼 [小松]

AOI NAKAMURA AS KOMATSU

米軍の高官アーヴィンの通訳

1991年3月4日、福岡県出身。2006年、舞台「田園に死す」で主演デビュー。映画『ひゃくはち』(08)で初主演、『東京難民』(14)でも主演として注目を集めた。近年の主な出演作は、映画『沈黙の艦隊』(23)、『アイミタガイ』(24)、『早乙女カナコの場合は』(25)など。Apple TV+ドラマシリーズ「Pachinko シーズン2」で自身初となる海外作品へ参加。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に出演中。

瀧内公美 [チバナ]

KUMI TAKIUCHI AS CHIBANA

ヤマコが慕うAサインバーの女給

1989年10月21日、富山県出身。2014年に『グレイトフルデッド』で映画初主演。その後、『火口のふたり』(19)で第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第93回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞、『由宇子の天秤』(21)で第31回日本映画批評家大賞主演女優賞、第31回日本映画プロフェッショナル大賞主演女優賞を受賞。2025年は、映画『敵』『レイブンズ』『奇麗な、悪』に出演し、存在感を放つ。

栄莉弥 [ウタ]

ERIYA AS UTA

物語のカギを握る謎に包まれた孤児

2005年11月29日、カナダ出身・長野県育ち。2021年に「メンズノンノ」モデルオーディションで史上最年少グランプリを受賞。同年、ABEMAの恋愛番組にも出演し、注目される。182.5cmの長身とルックスを活かし、雑誌・CM・ファッションショーなど幅広く活躍する。俳優としては、映画『almost people』(23)の一篇「Humanoid」に出演。本作『宝島』で本格的俳優デビューを飾る。

尚玄 [タイラ]

SHOGEN AS TAIRA

レイの刑務所仲間で民族運動家

1978年6月20日、沖縄県出身。2008年に戦後の沖縄を描いた映画『ハブと拳骨』で俳優デビュー。その後も映画を中心に活動しながら2008年に渡米。現在は日本と海外で活躍する。主演・プロデュースの映画『義足のボクサー』(22)が釜山国際映画祭でキム・ジソク賞とAsia Star Awardを受賞。近年の映画出演作は『赦し』『春に散る』『彼方の閃光』(23)、『すべて、至るところにある』(24)など。

ピエール瀧 [喜舎場]

PIERRE TAKI AS KISHABA

コザ派のヤクザでレイの親分

1967年、静岡県出身。電気グルーヴでミュージシャンとして活動する一方、1995年頃から俳優としてのキャリアをスタート。映画『凶悪』(13)で第37回日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。主な出演作は、『怒り』(16)、『アウトレイジ 最終章』(17)、『福田村事件』(23)のほか、Netflixシリーズ「サンクチュアリ ‐聖域‐」(23)、「地面師たち」(24)、「新幹線大爆破」(25)など話題作への出演が続く。

木幡 竜 [ダニー岸]

RYU KOHATA AS DANNY KISHI

ある事件を探るためグスクに近づくCIA要員

1976年9月12日、神奈川出身。プロボクサーとして活躍後、2004年に俳優活動を開始。中国映画『南京!南京!』(09)で注目され、『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』(11)ではドニー・イェン、スー・チー、アンソニー・ウォンらと並び悪役のトップを演じた。日本では映画『サムライマラソン』(19)やドラマ「アバランチ」(21)で存在感を示し、映画『生きててよかった』(22)で初主演を果たす。

奥野瑛太 [謝花ジョー]

EITA OKUNO AS JOE JAHANA

密貿易団クブラのリーダー

1986年2月10日、北海道出身。映画『SR サイタマノラッパー』シリーズでMC MIGHTY役として注目を集め、シリーズ3作目『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(12)で映画初主演を飾る。『死体の人』(23)、『心平、』(24)でも主演を務める。主な出演作は『アルキメデスの大戦』(19)、『スパイの妻』(20)、『すばらしき世界』(21)、『ラーゲリより愛を込めて』(22)。2025年は『真夏の果実』『桐島です』が公開となる。

村田秀亮(とろサーモン) [辺土名]

HIDEAKI MURATA AS HENTONA

鼻の曲がったコザ派のヤクザ

1979年12月3日、宮崎県出身。2002年に高校時代の同級生の久保田かずのぶとお笑いコンビ「とろサーモン」を結成。2017年のM‐1グランプリで優勝する。役者、ナレーターなど幅広く活躍。主な出演作は、Netflixドラマ「火花」(16)、映画『ウミスズめし』(13)、『牝猫たち』(17)、『耳を腐らせるほどの愛』(19)、『99.9‐刑事専門弁護士‐THE MOVIE』(21)、『アンジーのBARで逢いましょう』(25)など。

デリック・ドーバー [アーヴィン・マーシャル]

DERRICK DOVER AS IRVINE MARSHALL

グスクとチームを組む米軍の高官

アメリカ出身。俳優・声優・モデル・歌手(バリトン)・元プロ格闘家。幼少期より劇団で演技を学び、アメリカで俳優・キャスティングディレクターとしても活動。PRIDE元チャンピオンのヴァンダレイ・シウバ選手に師事。鍛え上げた肉体を活かしモデルとしても活躍する。現在は東京を拠点に、幅広い分野で表現者としての可能性を追求している。

素晴らしい。なんとも豊かな映画体験だった。見終わった観衆はぼくとおなじように、自分たちの到達できなかったさまざまな目的地を思い出すにちがいない。
歴史が、この映画を凝視している。
すべてのコマが、秒や、分の単位で、経過する年月をかたちづくる。
何もかも変化していくが、そこに現としてある島の名前だけは変わらない。
沖縄の史実が〝原作〟といえるこの作品で、監督以下スタッフキャストは愛や畏敬を忘れずにめざましい成果を上げた。そこに描かれた沖縄人の群像はリアルでヴィヴィットで、重層的で、演者たちはその体と感覚と感情と生命をあますところなく披露し、豊饒なストーリーテリングは〝過去をどう捉えるかで未来は変わる〟ということを伝えてくれる。ぼくは初見で安堵し、二度目の鑑賞後には人生を再生していた。小説の執筆期間を思い出していた。太陽の燃える音が聞こえる。空は泣きたくなるほどの沖縄の青で、巻貝から響くような波の音が心に余韻を残していった。
この作品は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・オキナワ』だなとも思った。昔々、沖縄で、たしかにこのように生き抜いた人々がいた。長尺の叙事詩はまぎれもなく日本映画の壮挙だ。あらゆる境界を超えてどれほど遠くまで旅ができるのか、今から楽しみでならない。

『宝島』原作者:真藤順丈